MY HOME TOWN

志摩の暮らし

金のバッジ

新幹線を待つ私の前の、小柄な女性が気になり、
目で追ってしまう。
年齢は80を過ぎているように見えるが、
髪は、上品なパーマがかかっていて薄い紫のメガネ。
ズボンスーツが、今はめったに見なくなった肩パッド入りで、
それもかなり大きいので、
紳士服を着ているのかな?と思えるようなデザイン。

どこかのえらい人なのかな、、、

と思いながら、通路を挟んで斜め後ろの席に座る。

荷物置いて、iPodを取り出しいつもの曲を聴きだしたら、
その女性のことはすっかり忘れていた。
目を閉じていたら眠くなるが、ここで寝てしまったら、
目的地で降りられない!

また、斜め前の女性をみると、
本を取り出していた。

本?
にしては表紙カバーがなく、あまり見ない素材で、
タックシールが隙間なく貼られている。
でも、背に文字があるので本だよな。

何を読んでいるのかな?

と、気になるところはよくあることで、
耳から聴こえる曲にまた気持ちが流れた。

それからしばらくして、
また女性を見ていると、
熱心に本を読みながら、
大事なポイントなのか蛍光ペンで線をひいている。

もう、ここまでされると、
その本が気になって気になって、、、。

私が下車駅近くで用意をして通路を歩くと、
その女性はまだ降りる様子はなく、
本を、テーブルの上に置いていた。

「ガンとむきあう」

あぁ、ご本人なのか、ご家族なのかわからないけど、
前向きに、向き合っているんだな。

それとも、本らしく見えないその本は教科書なのかな?
やはり、どこかの病院のえらい先生かな?

しかし、なんでえらい人に見えたんだろう?

と、もう一度女性を見ると、胸に金のバッジ。

気づかないうちに見ていたのかもしれない。
だから、えらい人って思ってしまったようだ。

私は、人を職業で判断したり、
人と損得でつきあうことは嫌いです。

私は学歴がありませんし、
良いのか悪いのかわかりませんが、
若く見られるために、
何もできないだろうと、
決めつけられることが多かった今までの人生。

学歴も肌の色も、
人間の価値を決めるものではありません。

そんなふうに思っていたのに、
胸のバッジで「えらい人」
と決めつけてしまうなんて、
バッジの威力はすごいな。
お孫さんにもらったオモチャかもしれないのに。
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  1. 2012/11/17(土) 21:49:35|
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